寿司ネタとして定番の「えんがわ」とは?ヒラメとカレイ、どこの部位?

お寿司屋さんやスーパーでよく見かける「えんがわ」。コリコリとした独特の食感と、噛むほどに広がる脂の甘みが魅力の人気食材です。
ところで、「えんがわって、そもそも何の魚?」と疑問に思ったことはありませんか?
この記事では、えんがわが魚のどの部分なのかをはじめ、名前の由来やヒラメとカレイの違い、刺身や寿司など定番の楽しみ方までわかりやすく紹介します。
えんがわとはどんな魚?
えんがわとは、主にヒラメやカレイの背びれ・尻びれの付け根にある筋肉の部分です。
ヒラメやカレイは、背びれや尻びれを波打たせるように動かして泳ぎます。このヒレを動かすために発達した筋肉が、食材としての「えんがわ」です。
1匹の魚から取れる量はそれほど多くありません。特にヒラメのえんがわは取れる量が限られることから、希少な部位として扱われています。
「えんがわ」は魚の名前ではなく部位の名前

「えんがわ」という名前の魚がいると思われることもありますが、えんがわは魚種ではなく「部位」の名称です。
代表的なのはヒラメのえんがわですが、カレイ類からも取ることができます。そのため、お寿司屋さんやスーパーで単に「えんがわ」と表示されていても、必ずしもヒラメが使われているとは限りません。
特に、手頃な価格で提供される寿司などでは、大型のカレイ類のえんがわが使われることもあります。
「えんがわ=ヒラメ」と覚えるのではなく、「ヒラメやカレイなどのヒレを動かす筋肉」と理解しておくとわかりやすいでしょう。
「えんがわ」という名前の由来
魚の一部分が、なぜ「えんがわ」と呼ばれているのでしょうか。
その由来は、日本家屋にある「縁側」に似ていることだといわれています。
ヒラメやカレイのえんがわは、背びれや尻びれに沿って魚の体の縁に位置しています。その形や位置が、家の座敷の外側に設けられた縁側を思わせることから、「えんがわ」と呼ばれるようになったとされています。
普段何気なく食べている寿司ネタですが、実は日本家屋にちなんだユニークな名前を持つ食材なのです。
ヒラメとカレイで味や食感の違いはある?
ヒラメとカレイのえんがわは、どちらも独特の歯ごたえと脂の旨みを楽しめます。ただし、魚の種類や大きさなどによって、味わいや食感には違いがあります。
ヒラメのえんがわは、しっかりとした歯ごたえがあり、噛むほどに上品な脂の甘みと旨みが広がるのが特徴です。1匹から取れる量が少ないため、希少価値の高い食材として扱われることもあります。
一方、寿司店などでは、大型のカレイ類から取ったえんがわも広く使われています。種類によっては脂が豊富で、やわらかな口当たりと濃厚な味わいを楽しめるものもあります。
ただし、「ヒラメなら必ずこの味」「カレイなら必ずこの食感」と単純に分けられるわけではありません。魚の種類はもちろん、大きさや旬、鮮度などによっても味わいは変わります。
食べ比べる機会があれば、脂の強さや歯ごたえ、後味の違いに注目してみると、えんがわの奥深さをより楽しめるでしょう。
えんがわの定番の楽しみ方とは
えんがわと聞くと、寿司を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、えんがわのおいしさを楽しめる食べ方は寿司だけではありません。
新鮮なものを刺身で味わったり、表面を炙って香ばしさを加えたり、キムチ風に味付けしたりと、さまざまな楽しみ方があります。
ここでは、えんがわの定番の食べ方を紹介します。
お寿司

えんがわの食べ方として、もっとも馴染み深いのがお寿司です。
酢飯のほどよい酸味とえんがわの脂は相性がよく、シャリと一緒に食べることで、えんがわ特有の旨みや食感がより引き立ちます。口に入れた瞬間は比較的あっさりと感じても、噛むほどに脂の旨みが広がっていくのが魅力です。
また、えんがわは炙り寿司にもよく合います。表面を軽く炙ると脂がほどよく溶け出し、香ばしさもプラスされます。生とはひと味違う、とろけるような口当たりを楽しめるでしょう。
生と炙りの両方が用意されているお店なら、食べ比べて好みを見つけてみるのもおすすめです。
刺身

えんがわ本来の味や食感をじっくり堪能したいなら、刺身がおすすめです。
魅力はなんといっても、独特のコリコリとした歯ごたえ。噛むほどに脂の甘みと魚の旨みが口いっぱいに広がります。
定番のわさび醤油はもちろん、塩やポン酢でさっぱりと味わうのもおすすめです。大葉やネギ、もみじおろしなどの薬味を添えれば、脂ののったえんがわも爽やかに楽しめます。
刺身用として販売されているものを家庭で食べる場合は、商品に記載された保存方法や消費期限を守り、できるだけ鮮度のよいうちに味わいましょう。
えんがわキムチ

ひと味違った食べ方として人気なのが「えんがわキムチ」です。
えんがわを唐辛子などでキムチ風に味付けしたもので、コリコリとした食感とピリッとした辛さ、魚の脂の旨みを一度に楽しめます。
そのままおつまみとして食べるのはもちろん、白いご飯との相性も抜群。海苔と一緒にご飯にのせたり、丼にアレンジしたりするのもおすすめです。
えんがわは脂の旨みがしっかりしているため、キムチの辛味や酸味と合わせても存在感があります。刺身や寿司とはまた違ったおいしさを楽しめる食べ方です。
まとめ
えんがわとは魚の名前ではなく、主にヒラメやカレイの背びれ・尻びれの付け根にある筋肉のことです。魚の体の縁に沿って位置する様子が日本家屋の「縁側」を思わせることから、この名前が付いたといわれています。
ヒラメのえんがわは取れる量が少なく、しっかりとした歯ごたえと上品な脂の旨みが魅力です。一方、カレイ類のえんがわも寿司ネタなどに広く使われており、種類によっては豊かな脂や濃厚な味わいを楽しめます。
刺身や寿司で素材そのもののおいしさを味わうのはもちろん、炙りやえんがわキムチなど、食べ方によって異なる魅力を楽しめるのもえんがわならではです。
次にお寿司屋さんやスーパーでえんがわを見かけたら、「これはどの魚のえんがわだろう?」と少し意識してみてはいかがでしょうか。いつものえんがわが、これまでとは少し違って感じられるかもしれません。

